NISA改正!上限拡充恒久化へ!現時点での情報を整理して発信!
岸田政権が発足してから1年2ヶ月が経過しました。
「新しい資本主義」を打ち出し、令和版所得倍増計画を掲げていましたが、2022年5月に英国の講演で「資産所得倍増計画」と中身がすり替わり、給料を上げていくのではなく、資産による所得を増やしていくと方向転換しています。
筆者は基本的に岸田政権の政策には否定派なのですが、唯一良いと思う政策がNISA制度の抜本的改革を打ち出している所です。
その岸田NISAの大枠が見えてきたので、今回は現時点でわかっている最新情報をお伝えしようと思います。
僕的には一般とつみたてNISAに分かれているのが嫌だなぁ。
どちらかに1本化して欲しいよ~。
全て決定している訳じゃないけど、現時点でわかっている事に関しての情報を伝えていくね❢
生涯の非課税額は1,800万円。一般NISA、つみたてNISAも1本化へ
制度が1本化されて、上限額が拡大。投資期間も無期限に。
2022年12月12日、政府与党が2024年に恒久化するNISA(小額投資非課税制度)の大幅な拡充を検討しており、2023年度の与党税制改正大綱に盛り込まれている事が報じられました。
肝心の中身なのですが、年間の上限額が大幅に拡充されており、一般型で現行制度の2倍にあたる年間240万円まで、つみたて型で現行の3倍にあたる120万円まで拡充されます。
正直、岸田政権がここまで思い切った拡充をしてくるとは思わなかったので、筆者も驚きました。
また生涯、非課税で保有できる金額を1,800万円と上限を設定しており、富裕層が一方的にお得になるような制度にはならないように設計されています。
それにプラスして非課税で保有出来る期間が、現行一般NISAでは5年、つみたてNISAでは20年と定められていた期間だったのですが、この期間も無期限に変更されます。
なので、NISA制度自体が完全に恒久化されるのです。(一時的な制度ではなくなります)
現行一般NISA | 現行つみたてNISA | 2024年開始新NISA(原状の案) | ||
一般型 | つみたて型 | |||
年間投資額 | 120万円 | 40万円 | 240万円 | 120万円 |
生涯投資枠 | 600万円 | 800万円 | 合計1,800万円 | |
運用期間 | 5年 | 20年 | 無期限 | |
投資可能期間 | 2023年まで | 2042年まで | 無期限 | |
投資先 | 国内・外国の上場株式やETF,投資信託等 | 金融庁が厳選した長期投資に適した投資信託 | 国内・外国の上場株式やETFや投資信託だろうと思います | 金融庁が厳選した長期投資に適した投資信託だろうと思います |
↑現状の情報をまとめると、このような図になります。(※現状の案なので決定事項ではありません)
現在のNISA制度では一般NISAか、つみたてNISAを選択して、どちらか一方の非課税恩恵を受ける形だったのですが、その問題も解決しNISA口座を開設したら、選択しなくても両方の非課税恩恵を受ける事が出来るシステム(1本化)に変更されます。
個人投資家は非課税で運用できる投資先の幅と、上限が拡充されて良い事ばかりですね。
つみたてNISAで運用していた方も、非課税口座で債券を運用可能に
つみたてNISAは、長期投資(20年)を前提としてファンドを金融庁が選定しており、一般NISAで購入できる投資信託からかなり絞られた数の投資信託から選ぶようになっています。
その分手数料が非常に高い「ぼったくりファンド」や、アクティブファンドとして高い手数料を取りながらも、中身は殆どインデックスファンドと変わらない投資信託等は除外しており、そういう意味では「消費者保護」の視点が垣間見えます。
国内 | 国内・海外合わせて | 海外 | |
つみたてNISA対象株式のみファンド | 44本 | 15本 | 53本 |
つみたてNISA対象資産複合型ファンド | 5本 | 90本 | 2本 |
つみたてNISA対象ETF | 3本 | ー | 4本 |
投資信託総数 | 5,000本以上 |
国内で公募されている5,000本以上の投資信託の中から、つみたてNISA対象の投資先を216本(2022年10月31日時点)にまで絞り込み、手数料も最安クラスで揃えて、尚且つ非課税長期投資を前提として運用するのだから、過去のデータ上長期でリターンの高い株式のみファンドや、株式に債券をプラスしたバランス型のファンドで、高いリターンの運用をしてもらう。
という考え方自体は、理にかなった選択であると筆者も思います。
なので今まではつみたてNISAの20年間非課税で運用できる、という恩恵を受けたい方は債券のみに特化したファンドに投資することが出来ませんでした。
つみたてNISAで運用出来なかったので、泣く泣く特定口座で運用している方が多かったと思いますが、新NISAからは債券のみファンドも非課税口座で運用出来るようになるので、ご自身が納得できるポートフォリオ(金融商品の組み合わせ)を組みやすくなるでしょう。
日本資産の投資割合は上がると思うが、日本への投資は小アップ位の効果
日本の投資家人口は近年増加しているものの、日本への投資は微増
上の図はフィデリティ投信が、日本における投資家比率を1万人に調査したデータです。
2020年のコロナショック辺りから急激に投資家人口が増えているのがわかります。
2022年には54%もの人が何かしらの投資を行っています。
①投資を増やした人の約4割が「コロナ禍で時間ができ投資の知識が増えた」と回答。「相場変動の激しさ」「収入減少」という理由でも投資を増やす人と減らす人に分かれた。
②情報収集はSNSがトップ。ブログ、YouTube経由が増加。金融資産が大きい人は従来の媒体を頼っている。
③「NISA・つみたてNISA」を知ってはいるが利用していない」方が約5割。
↑はフィデリティ投信調査で抜粋した調査結果の特徴を示しています。
相場の変動が激しくても、収入減少があってもしっかりとした投資知識を付けている人は、資産は増加傾向にあります。(毎年毎年金利のように増えていく訳ではありません)
その中でも、情報収集先がSNSやブログ、YouTubeといったインターネットを駆使したメディアからの情報収集が、中心的な情報源となってきており、マスメディアの影響力は小さくなってきています。
※MINKABU「投資信託売れ筋ランキング」より引用
上の画像のランキングは、2021年12月~2022年11月までの1年間の投資信託の売れ筋ランキングです。
投資先を見てみるとS&P500、全世界株式、米国成長株、全米株式、世界割安成長株・・・etc。
と、投資先が日本中心というファンドが9位に入っているダイワJ-REITオープン(毎月分配型)のみで、他は全米や全世界が投資先となっています。
ダイワJ-REITオープン(毎月分配型)にしても、日本株では無くて東証REIT指数という、国内の不動産への投資信託なので正確には株式投資ではありません。
日本の個人投資家は増えているし、投資信託の販売金額も増加傾向にある事は間違いありませんが、必ずしも日本への投資は急増している訳ではない事を岸田総理は認識しておいて欲しいですね。
投資先の主流は全米や全世界。日本株も少量含まれている
先ほどのランキングを見て頂けたらおわかりのように、全米株や全世界株が投資先の王道となっている現在ではありますが、全世界株には当然日本株も含まれています。
※eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)目論見書より引用
全世界株に投資をするという事は、そのうちの約5%は日本株に投資されています。
なので全世界株に投資する事は、少しですが日本株に投資している事にもなるのです。(米国が60%以上なので微量に感じますが2位です)
新NISAが始まり投資が広がる事で、日本人の資産所得は増加傾向になるとは思いますが、日本株への影響は微増であると言えます。
日本株へ投資を行う事が、最適解になるような政策を岸田総理に強く要望します。
読んで頂けると幸いです❢
まとめ
岸田政権最大のヒット。新NISAを使いこなして資産を大きく生活にゆとりを!
いかがだったでしょうか。
今回は岸田政権の目玉政策である新NISAについて、現時点で出てきている情報を整理してみました。
思っていた以上に国民にとって良い制度になりそうですね!
現時点では、決定事項ではないので参考程度に思って頂いて、完全に決まったら記事化させて頂きます。
おすすめの投資先については
↑こちらの方で紹介させて頂いているので参考にして頂けたら幸いです!
今回も皆様のお役に立てたら幸いです!
次回も役立つ情報を発信出来るように頑張りますので、よろしくお願いいたします!
以上!