【どっちがお得?】ETFと投資信託の違いを解説!
投資の世界にはさまざまな選択肢があり、特に「ETF(上場投資信託)」と「投資信託」は初心者にとって混乱しやすい分野です。
これらの違いを理解することは、あなたの資産運用戦略において非常に重要です。
この記事では、ETFと投資信託の基本的な構造、手数料体系、運用の違いについて簡潔に解説します。
投資先を選ぶ際の判断材料として、これらの情報があなたの資産の成長をサポートします。
お得な選択をするための知識を深め、賢い投資家への一歩を踏み出しましょう。
ETFと投資信託の違い❓
それって上場しているのか、していないのかの違いだけじゃないの?
そう考える人も多いかもしれないね~。
だけど、ETFと投資信託は税金のかかり方に大きな違いがあるよー。
そこを理解していると、長期投資の場合は資産形成に大きな影響を与えるので、しっかり説明していくね❢
ETFとは?その特徴を知ろう!
ETFの基本的な仕組み
ETF(Exchange-Traded Fund)は、株式や債券、商品、不動産など、様々な資産クラスにわたる投資を包括するファンドの一種です。しかし、その最大の特徴は、個別の株式のように証券取引所で取引される点にあります。ここでは、ETFの基本的な仕組みについて詳しく解説します。
1.構築と目的
・ETFは多くの場合、特定の市場インデックスを模倣または追跡するように設計されています(例: S&P 500、日経225など)。そのため、そのインデックスの構成銘柄を保有することで、インデックスと同等のパフォーマンスを目指します。これにより、投資家は1つの取引で、広範囲の市場セクターまたは全体に投資することができます。
2.作成と発行
・ETFは、いわゆる「オーソライズド・パーティシパント(AP)」と呼ばれる大手金融機関によって作成されます。これらの機関は、ETFが追跡する特定のインデックスにリストされている株式を集め、それと交換に新しいETFのシェアを受け取ります。このプロセスを「イン・キャッシュ・クリエーション」と呼びます。
3.取引所での取引
・作成されたETFのシェアは、その後、株式と同様に証券取引所で売買されます。これにより、投資家は通常の株式取引と同様のプロセスで、リアルタイムの市場価格に基づいてETFを取引することができます。(売買のスピードが早いです)
4.価格決定
・ETFの価格は、取引される市場での需給バランスによって常に変動しますが、基本的にはETFが保有する資産の現在価値(NAV、純資産価値)に非常に近いものとなります。市場価格とNAVとの間の大きな乖離が生じた場合、APsは裁定取引によってその乖離を利用し、市場価格をNAVに近づける役割を果たします。
5.分散投資
・ETFを利用することで、投資家は容易に分散投資を行うことができます。なぜなら、一つのETFが多数の株式や他の資産を包括しているため、単一の取引で複数の資産にエクスポージャーを得ることが可能だからです。
6.リデンプション(償還)
・ETFシェアは、通常、個別の投資家によって直接的に償還されることはありません(ミューチュアルファンドのように)。代わりに、APはETFプロバイダーにETFシェアを返却し、その対価としてバスケットの資産(通常、現金または株式)を受け取ります。
ETFは、その手軽さ、コスト効率性、そしてリアルタイムでの価格透明性により、個人投資家や機関投資家の双方に広く利用されています。
ETFの主なメリットとデメリット
ETF(Exchange-Traded Fund)は、多くの投資家にとって魅力的な投資先ですが、その利点とともにいくつかの欠点も持っています。以下に、ETFの主なメリットとデメリットを挙げます。
【主なメリット】
1.分散投資
・ETFは多数の株式やその他の資産をひとまとめにしているため、一つの投資で広範囲にわたる分散投資が可能です。これにより、個別の資産へのリスクが減少します。
2.コスト効率
・ETFは管理費用が比較的低く設定されていることが多いです。特にパッシブ管理のETFは、アクティブ管理型ファンドと比較して年間経費比率が低い傾向にあります。
3.流動性
・ETFは株式と同じように証券取引所で取引され、通常の取引時間中はいつでも売買可能です。これにより、投資家は自由度と柔軟性を持って取引を行うことができます。
4.価格透明性
・ETFの価格は取引所でリアルタイムに更新されるため、投資家は常に現在の市場価格を知ることができます。これは、従来の投資信託のように、一日一回の価格設定とは対照的です。
【主なデメリット】
1.価格の乖離
・理論上、ETFの価格はその持っている資産の純資産価値(NAV)に連動しますが、市場の需給状況によっては、実際の取引価格がNAVから乖離することがあります。
2.取引コスト
・ETFは株式と同様に取引されるため、売買のたびに手数料やスプレッドが発生する可能性があります。頻繁に取引を行うと、このコストが積み重なり、パフォーマンスに影響を及ぼすことがあります。
3.パッシブ管理の限界
・多くのETFはパッシブ管理で、特定のインデックスを追跡しています。そのため、市場が下落した際に積極的にリスクを回避する動きが取りにくいという特性があります。
4.特殊な戦略に対する理解
・レバレッジを利用したETFや特定セクターに特化したETFなど、特殊な戦略を採用するETFも存在します。これらは高いリスクを伴い、投資家がそのメカニズムを十分に理解していない場合、予期しない損失を招く可能性があります。
これらのメリットとデメリットを考慮に入れながら、個々の投資目標やリスク許容度に適したETFを選択することが重要です。また、特定の投資製品を選ぶ前に、その特性や潜在的リスクを十分に理解することが不可欠です。
投資信託とは?メリットやデメリットを把握!
投資信託の基本概念
投資信託は、多くの投資家から集められた資金を、一つのプール(ファンド)にまとめ、その資金を株式、債券、不動産などの様々な資産に投資する仕組みです。このシステムは、個々の投資家が直接これらの資産を購入するのではなく、ファンドに参加することで間接的に投資することを可能にします。
以下に、投資信託の基本概念を詳しく解説します。
1.資金集約のメカニズム
・投資信託は、数多くの投資家から資金を集めます。各投資家は、投資信託の「口」または「シェア」を購入することで、その資金プールに貢献します。この資金は、その後、様々な投資商品に分散投資されます。
2.プロフェッショナルな運用管理
・ファンドは、投資の専門家であるファンドマネージャーや運用チームによって管理されます。彼らは市場分析、資産選択、資産配分、リスク管理などを行い、ファンドの成長と投資リターンを目指します。
3.分散投資
・投資信託は、通常、複数の異なる資産に投資します。これにより、単一の投資に関連するリスクを分散し、全体的なポートフォリオの安定性を高めることが可能です。
4.流動性の提供
・投資信託は、多くの場合、ファンド自体に対して売却することができ(これを償還と言います)、その時点での純資産価値(NAV)に基づいて資金を受け取ることができます。ただし、一部のファンドには特定の制限や手数料が適用されることがあります。
5.収益の分配
・投資信託は、利益(例えば、配当や利息収入)を周期的に投資家に分配します。また、キャピタルゲイン(資産の売却益)も、通常は年に一度、投資家に分配されます。
6.コストと手数料
・投資信託を通じて投資を行う場合、管理費用や運用コストが発生します。これには、ファンドマネージャーの報酬や取引コストが含まれ、これらは投資リターンから差し引かれます。
投資信託は、個々の小規模投資家に市場へのアクセスを提供し、プロフェッショナルな資産管理の恩恵を受けることができるツールです。しかし、投資信託を選ぶ際には、その投資戦略、コスト構造、過去のパフォーマンス、リスク要因を慎重に評価する必要があります。
投資信託の利点と潜在的なリスク
投資信託は、個々の投資家が多様な投資ポートフォリオにアクセスできる便利なツールですが、利点とともにいくつかの潜在的なリスクも伴います。以下に、その主な利点とリスクを解説します。
投資信託の利点
1.分散投資
・投資信託は、投資リスクを分散する最も簡単な方法の一つを提供します。一つの投資信託に投資することで、株式、債券、不動産など、複数の資産クラスや市場セクターにまたがる多くの異なる資産にアクセスできます。
2.プロフェッショナルな資産運用
・投資信託は、経験豊富なプロのファンドマネージャーによって管理されています。これにより、個々の投資家が行うのが困難な市場分析、資産選択、取引実行、リスク管理などが行われます。
3.アクセスの容易さ
・一般的に、投資信託は少額から投資を開始できるため、多くの個人投資家にとってアクセスしやすいです。また、ファンドは定期的に収益を分配することで現金フローを提供する場合もあります。
4.流動性
・投資信託の多くは、比較的容易に売買が可能です。これにより、投資家は必要に応じて資金を引き出すことができます(ただし、いくつかの制約や手数料が適用される場合があります)。
投資信託の潜在的なリスク
1.市場リスク
・投資信託も市場の変動に影響を受けます。特に、信託が投資する資産クラスが下落すると、投資信託の価値も減少する可能性があります。
2.運用パフォーマンスのリスク
・ファンドマネージャーの運用判断に依存するため、マネージャーの戦略が期待するほど良い結果をもたらさない場合があります。これは、アクティブ運用の投資信託に特に当てはまります。
3.コストと手数料
・投資信託は、管理費用や他の手数料を徴収します。これらのコストは投資リターンから差し引かれるため、ネットリターンが低下する可能性があります。
4.流動性リスク
・大半の投資信託は高い流動性を提供しますが、市場状況によっては、ファンドからの資金の引き出しに時間がかかる場合があります。また、特定の投資信託は、他のものよりも流動性が低い場合があります。
これらの要因を踏まえ、投資信託を選ぶ際には、個々の投資目標、リスク許容度、投資期間などを考慮し、目論見書を確認しておくことが重要です。
ETFと投資信託の主な違い
管理費の違い
ETF(上場投資信託)と投資信託の間には、いくつかの重要な違いがありますが、その一つが管理費用の構造です。これらの費用は、投資リターンに直接影響を与えるため、投資家にとって非常に重要です。
ETF(上場投資信託)の管理費
1.低コスト
・ETFは通常、低管理費用が特徴です。これは、多くのETFが指数を追跡する(パッシブ管理)ため、アクティブファンドのように個々の投資選択を行う必要がないからです。そのため、リサーチやアナリシス、アクティブな取引のコストが抑えられます。
2.透明性
・ETFの費用構造は通常、透明性が高く、投資家は容易にこれらの費用を調査し理解することができます。
投資信託の管理費
1.高コスト
・アクティブに管理される投資信託は、それらの投資戦略をサポートするためのリサーチやトレード実行、ポートフォリオの再バランスなどに関連するコストがかかるため、通常、管理費用が高くなります。
2.費用の多様性
・投資信託は、売買手数料(販売手数料や信託財産留保額)、運用費用、分配手数料など、さまざまな形態の手数料が課される場合があります。これらは全て、投資家の最終的なリターンから差し引かれます。
総括すると、ETFは通常、投資信託よりも管理費用が低い傾向がありますが、個々の投資信託やETFによっては異なる場合もあります。したがって、投資前に各ファンドの目論見書を確認し、全ての関連コストを理解することが重要です。
ざっくり経費の比較を書きましたが、投資信託の中でも売買手数料が無料で、運用費用が低く、分配手数料もかからないような投資信託もあります。
日本の投資信託は数が多いので、しっかり見極めていく事が重要です。
流動性と取引の柔軟性
ETF(上場投資信託)と投資信託は、流動性と取引の柔軟性の点でいくつかの基本的な違いがあります。これらの違いを理解することは、投資家が自分のニーズに最適な投資手段を選択する際に重要です。
ETFの流動性と取引の柔軟性
1.高い流動性
・ETFは、名前の通り取引所に上場されており、通常の株式と同様に市場の取引時間中いつでも売買が可能です。これにより、ETFは日中の任意の時点での取引を必要とする投資家にとって魅力的な選択肢です。
2.市場価格と実時間の取引
・ETFの株価は、取引所の供給と需要に基づいており、取引日中に変動します。これにより、投資家は指値注文や成行注文、ストップ注文など、株式取引に用いられる多様な取引戦略を利用できます。
3.価格の透明性
・ETFは、現在の市場価格に基づいてリアルタイムで取引されるため、投資家は常に取引価格を知ることができます。
投資信託の流動性と取引の柔軟性
1.終日の評価
・投資信託は、一日の終わりにNAV(純資産価値)で評価されます。これは、その日の市場終了後にファンド内の全資産の価値が計算され、その結果に基づいて買い戻し価格が決定されることを意味します。したがって、投資家はその日の特定の時点での価値ではなく、取引日の終わりにどのような価格で取引されるかを知ることになります。
2.取引の制限
・投資信託の購入または売却は、日の終わりにしか処理されないため、投資家は市場のタイミングに基づく即時の取引戦略を適用することはできません。また、一部の投資信託には、短期の売買を抑制するための手数料や制限が設けられていることがあります。
結論として、ETFは取引の柔軟性と流動性の高さが特徴であり、リアルタイムの価格情報と取引の即時性を求める投資家に適しています。一方、投資信託はより取引が制限されるものの、定期的な投資(例えば、給料からの自動引き落とし)や長期間の保有に適しており、市場の日々の変動から一歩離れた投資戦略を好む投資家にとって適切な選択となる場合があります。
まとめ
インデックス投資は投資信託、米国高配当株投資はETFで運用するのがおすすめ!
いかがだったでしょうか。
今回はETFと投資信託の違いについて解説してきました。
最近はインデックス型の投資信託も増加しており、手数料もETF並の水準にまで下がっています。
なので、全世界株式のインデックスファンドや米国S&P500、先進国株式の積立投資で資産を増やしていきたいと考えているのなら、手数料の安い投資信託が現時点では最適解になります。
ETFの方が投資信託より手数料の安い商品もありますが、配当があるのでその都度税金が課税される為、資産形成の効率は悪いです。
例えば、米国株S&P500に連動する成果を目指すVOOというETFがあります。
こちらのETFは経費率が0.03%と、驚くような安さです。
日本で一番人気のあるeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の信託報酬が0.09372%(税込)と、VOOより手数料は高いですが、VOOは直近で1.64%の分配金を出しています。
その分配金には課税されるので、インデックス投資における資産形成でみると、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)を購入し、分配金を再投資してもらう方が資金効率は良く、資産形成のスピードも早くなります。
ですからインデックス投資による資産形成を考えているのなら、現時点では税制も加味すると投資信託での運用がベストであると言えます。
一方、米国高配当株投資を考えておられる方はETFがおススメです。
高配当株は個別の銘柄選定も難しいし、分散投資を考えると初心者には敷居が高いです。
ですが、米国ETFには便利なVYM、HDV、SPYDという優れた高配当ETFが存在しますので、こちらの商品をおすすめします。
これらの商品は高配当が目的なので、税制面は仕方ないと考えています。
日本株にもこういったETFがあればいいのですが、なかなか優良日本株高配当ETFが存在していないので、またあらたに設定されたら当ブログで紹介していきます。
インデックス投資は投資信託、高配当株投資はETFと覚えておきましょう!
今回も皆様のお役に立てたら幸いです。
次回も役立つ情報を発信出来るように頑張りますのでよろしくお願いいたしますっ!
以上!