高配当株投資は出口戦略を考える必要なし!超優秀米国高配当ETF!まさにキャッシュ製造マシーン!
全世界に投資を行い、着実に安定した資産形成を推奨してきた当ブログですが、筆者本人は高配当投資も好きな投資手法の1つです。
高配当株は持ち続けるだけで、インカムゲイン(配当金)を得る事が出来る為、投資の成果を実感しやすく、毎月の家計が楽になる事を感じる事が出来ます。
ただ、当ブログではそれでもインデックス投資を一番推奨しているのは、投資初心者でもすぐに始める事が出来るし、つみたてNISAを利用する事による非課税の恩恵を受ける事が出来るので『資産を大きくする。』という事のみに注視するとインデックス投資が最適解です。
今回は、それでも高配当投資が好きな理由について述べていきたいと思います。
だからこそETFを活用するのよ。
ETFだったら分散が効いているし、銘柄の分析も基本的には必要ないから、個別に投資するより簡単だよ。
その方法なら僕にも出来るかもしれないな。
高配当株投資とは
配当金を得る為に株式投資を行う事
高配当株投資とは、主に配当金を得る為に株式投資を行う事です。
株式投資には大きくわけて2種類の投資法があります。
「キャピタルゲイン」を狙うか「インカムゲイン」狙うかです。
キャピタルゲインとは、株価の値上がりによって得られた売却益。
インカムゲインとは、配当金等の保有するだけで継続的にえられる利益。
キャピタル・ゲイン(capital gain)とは、債券や株式、不動産など資産価値の上昇による利益のことを言う。購入価格と売却価格の差による収益。
100万円で買った株が150万円で売れ、売買手数料がそれぞれ5千円なら、49.5万円がキャピタル・ゲインである。(Wikipediaより引用)
インカム・ゲインとは、株式の配当、預金や債券等の利息、投資信託の収益分配金等の利益のことである。(Wikipediaより引用)
高配当株投資とはインカムゲインにあたり、投資した銘柄から株価に対して年間数%(3~5%)の配当金を受け取る為の投資です。
高配当株投資のメリット
完全な不労所得をもたらしてくれる
高配当株や、高配当ETFを所有していると『保有しているだけで配当金という不労所得を運んでくれる』事が大きな特徴です。
保有する高配当株や高配当ETFの資産規模にもよりますが、配当金が生活費を上回ると実質的にFIRE(Financial Independence, Retire Early)を達成、すなわち経済的自由を手に入れた状態になります。
配当金>生活費
ですね。
この状態にまでなってしまうと、「働く自由も」「働かなくていい自由」も自分で選択する事が出来るようになります。
人生の主導権を手に入れた感じですね。
ただ、給料と違って銘柄により配当を出すタイミングが違うので、年1回配当の銘柄もあれば、年2回の配当を出してくれる銘柄もあります。
筆者が保有している米国高配当ETFであるVYMやHDV、SPYDなんかでは3月、6月、9月、12月の年4回配当があるので、配当狙いで株式を購入する際は、配当を出す時期や回数もしっかり確認しておく事をお勧めします。
読んで頂けると嬉しいですね❢
出口戦略である、取り崩しの計算が必要なくなる
筆者は当ブログを通じて、全世界のインデックス投資を推奨しています。
全世界株のインデックス投資は、非常に有効な手段で、筆者自身も当然続けているのですが、老後資金として考えた時にはいつか、取り崩していく事になります。
その為に4%ルール(トリニティスタディ)や、節税を考えた受け取り方(iDeCoの場合等)なんかを考えるのは、難しい事と考える方もたくさんいらっしゃるかもしれません。
その点、高配当株や高配当ETFなら、保有しているだけで配当金を振り込んでくれるので、『老後のインデックスファンド取り崩し』のような手間はいっさい必要ない事になります。
3,000万円まで大きくした資産の取り崩しで考えてみるとインデックス投資の場合、4%ルールを適用したとして
3,000万円×4%×約0.8(税金分)=約96万円
高配当株投資を行い、平均配当金が3.5%だった場合
3,000万円×3.5%×約0.8(税金分)=約84万円
計算上では4%ルールを適用したインデックス投資の取り崩しの方が、入ってくるお金は大きいですが、あくまで取り崩しなので、インデックス投資信託の口数は減ってくる事になります。
これに対して、高配当株や高配当ETFの場合は、保有しているだけで口座に配当金を振り込んでくれます。(取り崩す手間なし)
高配当株や高配当ETFは株式を売却する必要が無いので、株価の上下動はあるけど、持っている株数は基本的に減らないので(銘柄自体が廃止になったら消えますが)、精神衛生上はインデックス投資よりも気分的には楽ですね。
老後資金の取り崩しを考える必要が全くなくなります!
現金が振り込まれる為、生活が良くなった実感が得やすい
高配当株投資より、インデックス投資の方が、基本的には資産の膨れ上がるスピードは早いです。
ただ、インデックス投資の場合は『取り崩すフェーズになって、初めて現金になる』ので、日々の生活が楽になっていく実感が得にくいのが現実です。
高配当株投資の場合は、保有するだけで勝手に現金を振り込んでくれる訳ですから、少しずつ生活が良くなってくる実感を感じる事ができます!
当然の事ながらその配当金を再投資して、高配当株を増やしていく事が、資産を大きくしていく一番の方法なのですが、時には美味しいものを食べたり、ちょっとした旅行に出かける為のお小遣いとして、使ってしまう事も良いですね。
①月額3,000円の配当金→スマホの通信費に利用する
②月額5,000円の配当金→光回線の通信費に利用する
③月額10,000円の配当金→電気料金に利用する
高配当株投資のデメリット
銘柄選定やタイミングが難しい
いざ!高配当株を始めようとしても、インデックス投資と違って銘柄を選定していく作業が必要になってきます。
投資しようとしている銘柄の将来性、財務基盤、業績・・・。
これってプロの投資家でも難しいです。
正確な将来予測という意味での銘柄選定は、現実的には完全に不可能なのです。(神様以外)
なので、ある程度の分散投資が必要となってくるのですが、日本株で分散投資を行うとなると、かなりの資金が必要になります。
日本株は基本的に100株単位で取引されるからです。(証券会社によっては1株から買えるサービスを提供している会社もある。マネックス証券等)
例えば1株1,000円の株を30銘柄に分散投資しようとすると、100株×30銘柄=3,000株必要で
1,000円(1株)×3,000株=3,000,000円
最低単元である100株単位を30銘柄に分散するだけで、300万円の費用が必要になります。
敷居が高いですね^^;
それにプラスして、今が『買い』のタイミングなのかどうなのかを見極める(高値掴みになっていないか?)必要も出てくるので、高配当株投資を個別銘柄で行う事は非常に難しいです。
配当金には税金がかかってしまう
保有しているだけで振り込んでくれる配当金。
最高ですね!
だけど、配当金には税金がかかってきます。
これが、投資信託におけるファンド内再投資に比べて、資産を大きくさせる為の足かせになる1つの要因です。
日本株の配当については、確定申告の際に『配当控除』という制度があり、最大で15%の税金が返ってくる可能性があります。(その人の課税所得による)
いわゆる、二重課税問題があるからです。
配当控除(はいとうこうじょ)は、国内法人から受ける配当や証券投資信託の収益の分配などの配当所得がある場合に、一定の税額控除を認める所得税及び個人住民税制度をいう。
配当は、法人が法人税等を納付した後の純利益を分配するものだが、課税後の利益に対し、出資者にさらに所得税課すと二重課税になるため、それを調整するために設けられた制度である。
二重課税(にじゅうかぜい)とは、一般的に一つの課税原因(税金が課されることとされている取引や事実関係)に関して、同種の租税が2回以上課される状態をいう。
↑Wikipediaより引用
外国株については、外国税額控除という制度はありますが、外国税額控除は配当控除とは基本的に異なる為、メリットデメリットをしっかり踏まえておきましょう。
詳しくは国税庁ホームページを参照してください。
成熟企業が多く、成長の期待値が低い
配当を出している企業に共通している事は、今が伸び盛りの銘柄は少ない。という事です。
米国でいえばAmazon(AMZN)、Meta(旧Facebook、META)等の企業は配当金を出していません。
どうしてかというと、配当金を出すくらいなら事業投資に資本を回して、事業を拡大させる事を優先順位の上位に挙げているからです。
事業を拡大させる事で、株価を上げて、企業価値の最大化を狙っていきます。
一方、配当を多く出している企業に関して言えば、すでに企業や産業自体が成熟期を迎えており、事業への再投資を行うよりかは、株主に利益を還元する事で企業価値を保っていると言えます。
なので高配当企業は成熟企業が多く、成長の期待値は低いです。
それでも米国高配当ETFが好きな理由
米国は連続高配当銘柄が多い
以前紹介したTracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)の時にも書いたのですが、米国は株主への還元意識が強く、25年以上連続増配している銘柄も現時点(2022年12月)で140銘柄以上あります。
一番長い連続増配銘柄で67年連続増配企業の、American States Water (AWR)アメリカン・ステイツ・ウォーターがあります。
一方で日本で25年以上連続増配している銘柄は、花王ただ1銘柄のみで、他の銘柄はその域には達していません。
25年連続で増配を続けているという事は、100年に一度と言われ、株価暴落・金融危機であったリーマンショック時も増配で乗り越えている凄まじい銘柄達です。
当然の事ながら未来永劫増配が続いて行くような保証はありませんし、米国自体が現在のような世界の中心で、覇権国家であり続けるかどうかは誰にもわかりません。
ですがこの実績を見ていると、米国企業に魅力を感じざるを得ないのです。
米国銘柄は1株単位で購入出来る
米国の株式は1株単位で購入する事ができます。
これも大きな魅力です。
日本株は基本的には100株単位なので、投資先を分散させようにも、かなりの種銭が必要になってきますが、1株単位で購入出来る米国株では、少ない金額で分散投資を行う事ができます。
極端な話、30銘柄に分散投資をしようと思えば1株ずつ30種類持てば良いだけなので、1株が仮に10,000円(80ドル)かかったとしても、30万円あれば30銘柄への分散投資が完成します。
日本株で同じような事をしようとすると、300万円位かかるので、手軽さでいえば米国株に軍配が上がります。
優秀な高配当ETFがある
米国高配当株で一番魅力的に感じるのはこの部分で、米国には優良ETFが多数存在します。
ETFとはExchange Traded Fundsの略で「上場投資信託」の事です。
投資信託が株式市場で普通に売買されている、という形なので一般的な投資信託と違い株価がついており、株式市場で売ったり買ったりする事が出来ます。
株式市場で売買されている投資信託というだけなので、もちろんファンドの中では分散投資がされているし、ファンド運営者により銘柄の選定も行われています。
その上経費率も安いので、米国ETFで高配当株投資を始めやすい環境が整っているのです。
そのETFの代表格がVYMやHDV、SPYDなのです。
①VYM→米国高配当銘柄約400銘柄に分散投資。経費率は0.06%。1株当たり日本円で15,000円前後で購入可能。平均配当利回りは約3%。
②HDV→米国高配当銘柄約75銘柄に分散投資。経費率は0.08%。1株あたり日本円で14,000円前後で購入可能。平均配当利回りは約3%。ヘルスケア、エネルギーセクター多め。
③SPYD→米国高配当銘柄約80銘柄に分散投資。経費率は0.07%。1株あたり日本円で約5,500円前後で購入可能。平均利回りは約4%。金融、不動産セクター多め。
この3つのETFはいずれも3月、6月、9月、12月に配当金を振り込んでくれます。
↑はおすすめ3ETFの株価比較画像(過去5年)です。(Googleファイナンスで作成)
SPYDは日本円で5,500円位から購入出来るのでお手軽ですが、不況時には株価と配当の下落が激しい傾向がありますね。
コロナショック時に一番下落したのがSPYDでした。
一方VYMは400銘柄もの分散のお陰なのか、一番安定した配当と株価の伸びを見せていますね。
VYMについてはインデックス投資と似たような株価の成長も見せているので、積立てても良いかもしれません。
逆にSPYDに関しては積立には向いておらず、不況時の下落で一気に買い増しするような動きが一番お得ですね。
このように米国には優秀な高配当ETFがあり、ETFを購入するだけで分散投資+配当金が得られるのはかなりのメリットです。
日本にも高配当ETFはあるのですが、信託報酬が高めで不景気に弱い銘柄が多いので、今の所日本株でおすすめ出来るETFは登場していません。
日本株で優秀な高配当ETFが発売されたら当ブログでも紹介しますね。
まとめ
高配当株はまるでキャッシュ製造マシーン。銘柄分析がいらない米国高配当ETFは配当生活への第一歩
いかがだったでしょうか。
今回は高配当株投資について解説してきました。
日本にはおすすめ出来る高配当ファンドはないので少し残念ですが、米国高配当ETFは本当に優秀でしっかりと配当金を運んでくれます。
ETFは基本的に個別銘柄の分析も必要ないため、高配当株投資が初めての方にとっては敷居が低く、生活を豊かにしてくれます。
ただし、当ブログで推奨しているような全世界インデックス投資の方が、長期的には資産は大きくなるので、その辺りは個人投資家の投資スタイルに合っているかどうかが大事ですね。
筆者自身は全世界インデックス投資を行いながら、高配当ETFもちょくちょく買い増ししています。
なんせ配当金を得られる瞬間が嬉しいですからね。
ただ、ドル資産をたくさん持ってらっしゃる方でドル決済される方なら、株価に注力すれば良いかもしれませんが、円貨決済を行う場合はドル円為替にも注意が必要です。
20%円安になったら、同じ株価でも円貨決済の場合は20%高く買ってしまう事になりますからね。
投資はあくまでも自己責任でお願いします。
今回も皆様のお役に立てたら幸いです!
次回も役立つ情報を発信出来るように頑張りますので、よろしくお願いいたします。
以上!